設計主旨
この建築は、幼稚園に新たな機能を拡充するために計画されました。未就園児のための親子子育て教室や、同窓生のための英会話教室などに使われます。
かき込まれたような不定形な敷地形状に合わせて、その輪郭をなぞるように、五角形の部屋を3つ集めて平面を形づくりました。五角形は各辺がいろいろな方向を向くので、動きのある自由度の感じられる空間が生まれます。また、五角形の部屋を2つつなげると、いろいろな方向を向く壁によって各所にコーナーが生まれ、奥行きの感じられる空間となります。このように、五角形の特徴を生かすことで多様な活動が誘発されるような空間を形づくりました。
構造は木造とし、木がもつ豊かな表情を内装に生かしました。壁のいろいろな方向性が際立つように、天井は平行な木梁が一方向に並ぶ構造としました。
外観は、五角形の各部屋を斜めに切り落とすように屋根をかけました。特徴的な形が重なり合うことで、見る角度によって様々な表情が生まれ、動きが感じられるようにしました。飛躍をめざす幼稚園の心意気が感じられる建築であればと願っています。