設計主旨
幼稚園の園門の目の前に建つ園長の一人住まいの住宅。
木造HPシェル構造の屋根が特徴です。
LDKは、将来幼稚園施設として使える条件のため、スパンの大きな空間になるものの、軽やかに包み込まれた雰囲気を生み出したいと考えました。そのため、重厚な大断面の架構ではなく、HPシェル構造により、小さな材料で屋根を包むことにしました。
HPシェル自体は構造計算上は合板2枚貼りだけで大丈夫ですが、合板のつなぎ補強として角材を格子状に組み、そのまま室内にあらわすことで、HPシェル独特の曲面が見てとれるようにし、柔らかさが感じられる空間を形づくりました。
外観上は、隣接する幼稚園のHPシェルの屋根と呼応し、さらに背後に見える富士山の稜線と重なり合って、この場所ならではの特徴的な風景を生み出すことを意図しています。